意外と知らない補助金のルール

2016.05.20投稿者|カテゴリー|補助金

イメージが先行する補助金

最近インターネットの広告などで、「補助金を獲得しませんか」という補助金申請をサポートする会社の広告が良く目につくようになりました。

「返済不要」「お金をかけずにホームページを作成」など、補助金のメリットばかりが強調されているため、補助金は魔法の杖のように何かとても便利なものだという認識を抱いている人も多いのではないでしょうか?

あまり安易に考えると現実は異なるために、融資と比較した場合の補助金のメリットとデメリットについて少し説明をしたいと思います。

補助金の原資は税金

融資と補助金の決定的な違いは、融資は返済が必要ですが、補助金は返済しなくてもよいということです。返済しなくてもよいということは、補助金の最大のメリットです。

返済しなくてもいい理由は、融資と補助金の原資が決定的に違うことにあります。融資の原資は金融機関のお金で私的なお金(実際には預金)です。

一方、補助金の原資は国民の納めた税金です。補助金の募集要項に平成○○年度補正予算などと書かれていますが、毎年年末から年始にかけて補助金の予算が国会で承認されます。

補助金は自由に使えない

補助金は税金を原資にしているために、使い方は厳しく限定されます。

一方、融資は返済が必要ですが、使い道は自由です。(申込時の資金使途によっては、一定の制限があることもあります。)使い道が限定されることは、補助金の最大のデメリットです。補助事業実施の際に対象経費から外れた支出をすると、補助金は1円も支給されません。

また補助金が当初の目的通り使われているか、補助金の効果がどうなっているかというところまで厳しくチェックが入るため、補助金の申請書が採択されても、補助金の受給までには申請以上に面倒な手続きが必要です。

補助金も融資が必要?

補助金はすべて後払い(清算型)です。申請書が採択されたらすぐに補助金がもらえるわけではなく、申請書通りに、事業が終了した後に事業報告書を提出してはじめて補助金を請求できます。

したがって、補助金による事業を行うための経費は、すべて立て替え払いする必要があります。当然手元にお金がなければ、金融機関から融資を受ける必要があります。

この立て替え払いのための融資を「つなぎ融資」と呼びます。このように、補助金の効果が採択企業やその取引先だけではなく、金融機関にも及ぶように設計されています。

補助金は経営に前向きな企業を応援

以上、補助金のルールについて簡単に述べましたが、補助金は本来のその趣旨に沿った使い方をすれば、便利でとてもありがたい存在です。

補助金をもらうために事業を行うのではなく、事業を行うために補助金を利用するという心構えが大切です。

公的融資・補助金・助成金を活用した事業資金の資金調達のことは
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