小規模・個人事業者でも受けられる公的融資の制度とは?-承認のメリット融資編6
経営革新の承認を受ければ、年商が少なくても利用しやすい日本政策公的融資の制度とは
みなさん、こんにちは。
前回のブログで、経営革新の承認を受ければ、政府系金融機関で融資の優遇措置が受けやすくなることをお話しました。
その中でも、日本政策金融公庫からの、年商5億円以上の企業が主な融資先となる、中小企業事業の特徴について解説しましたが、対象となる企業の規模が大きいことや、原則有担保主義なので、あきらめた方もいるかもしれません。
しかし、日本政策金融公庫の融資には、小規模事業者を対象とした融資もあります。
小口の融資が中心で、無担保融資が多く、中には保証人も不要で利用できるものもあります。
今回は、そんな小規模事業者向けの融資制度である国民生活事業について解説します。
無担保貸付も利用できる、小規模事業者向けの公的融資とは
中小企業事業が、年商5億円以上の中小企業が融資先の中心となるのに対し、国民生活事業は、小規模な企業を融資先とするものです。
個人事業者も多く利用しているので、中小企業事業を見て「ウチは規模的に利用しにくいな」と思われた方も、ぜひ積極的に検討してほしい制度です。
具体的には、以下のような特徴があります。
①融資先の約半数が個人事業者など小規模企業がメイン
国民生活事業の融資先は、小規模企業が中心で、約半数が個人事業者です。
飲食店、理・美容院、工務店や生花店など、地域の生活に深くかかわる企業が対象です。
②少額融資がメイン
こちらも少し前の数値になりますが、平成21年度の融資先数は108万企業にのぼります。
1企業あたりの平均融資残高は約600万円と、小口融資が中心です。
③無担保で借りられるのが大きなメリット
国民生活事業の中心は無担保融資で、全体の約8割を占めます。
また、無担保・無保証人の融資も行っています。
国民生活事業は、このように、小口で担保の負担の少ない融資を、小規模事業者に提供しています。
全国各地の支店で対応していますが、特に創業については、全国15地区の「こくきん創業支援センター」と東京・名古屋・大阪の「こくきんビジネスサポートプラザ」で対応しています。
いかがでしょう。
小規模事業者でも、このように利用しやすい政府系金融機関の融資もあるのです。
そして、このような融資制度を利用するのにカギとなるのが、経営革新の承認を受けていることなのです。
次回は、ぜひ利用したい、経営革新で利用できる具体的な融資制度を紹介します。