赤字経営でも合格できた、経営革新の承認で売上5倍になった企業とは
実績と経験から導かれる、不合格を合格率99.9%に変える工夫とは
みなさん、こんにちは。
前回は、ボールペンの例で、経営革新計画の承認を受けるための「改善」と「改革」の違いについて解説しました。
とはいえ、皆さんの会社は、それぞれ事業内容も環境も異なります。
それらすべてをボールペンの例にあてはめて、経営革新計画の承認が受けられる新しいチャレンジ案を導き出せるかというと、なかなか難しいと思います。
どんな事業にも通用するような「改善」と「改革」の分岐点はどこか、と聞かれると、「ケースバイケース」としか答えられないのが実際のところです。
業界業種、環境や審査の担当者、色々な要素で変わるので、一言で説明するのは不可能な問題なのです。
ただし、そのままだと経営革新計画の承認に通らないようなチャレンジを、工夫によって合格レベルに引き上げることは可能です。
今、皆さんが考えている新しいチャレンジを、業界業種の特徴や環境を踏まえて変化させることで、合格率を99.9%まで引き上げることができるのです。
今回は、工夫によって経営革新の承認を受けることに成功した、クライアントの実例を紹介します。
赤字経営から売上げ5倍の飲食業に成長した、たこ焼き屋さんの経営革新とは
合格率1割の壁を突破して経営革新の承認を受けた当社クライアントは、飲食業「たこ焼き屋さん」です。
経営革新を受けやすい業種として、製造業や、IT系企業のイメージが強い中、たこ焼き屋さんが経営革新の承認を受けたと聞いて、驚かれた方もいるかもしれません。
これが、経営革新計画の魅力でもあります。
「新しいチャレンジ」と認められれば、前回のような社長と社員の2名の会社でも、たこ焼き屋さんでも、承認を受けることができるのです。
私が最初に相談を受けたとき、たこ焼き屋さんは以下のような状況でした。
- ここ何期も赤字経営が続いている
- 夜はお酒も出している
- 今の状況をどうしたらいいか分からない
赤字続きの経営状況では、社長の頭には「経営革新の承認を受けて優遇施策を利用したい」という考えはなかったでしょう。
専ら「今の状況をどうやって抜け出したらいいか」という話から始まりました。
しかし、私には、この会社は、経営革新が認められれば大きく変われるという見込みがありました。
経営革新は、たとえ赤字経営でも、「新しいチャレンジ」が認められれば、承認の道が開けます。
実際、ちょっとした工夫でたこ焼き屋さんは経営革新の承認を受けて、いまや売上げ5倍の飲食業に成長しました。
次回は、どういう工夫が経営革新計画の承認につながったのかをご紹介したいと思います。