中小企業・零細企業でも合格できる、経営革新計画承認のための考え方4事例
改善ではなく改革、経営革新の承認を受ける新しいチャレンジとは
みなさん、こんにちは。
前回のブログで、経営革新計画の承認を受けるための新事業、「新しいチャレンジ」が認められるかどうかは、今の事業の「改善」ではなく「改革」だと認められるかどうかがポイントになる、というお話をしました。
新しいチャレンジと認められるには、チャーシュー10枚を11枚にしてもダメだ、という例は理解していただきやすいと思いますが、実際は悩ましいケースも少なくありません。
今回は、「改善」と「改革」の違いがどこにあるのか、息抜きと頭の体操を兼ねて、皆さんにもちょっと考えてみていただきたいと思います。
身近なボールペンを例にいくつかケースをあげてみます。
次のどれが経営革新計画の審査を通ると思いますか?
①一番新しい、10色ボールペンを作る。
②一番新しい、手が不自由で握力がない人でも使えるユニバーサルデザインのボールペンを作る。
③一番新しい、ナノテクを使った0.001mmの細さで書けるボールペンを作る。
④一番新しい、中から名刺が出てくるボールペンを作る。
どうでしょう。
どれが合格でどれが不合格だと思いますか?
中小企業でも合格できる、新事業と認められるための経営革新計画とは
答えは、④が合格、①②③はどれも不合格です。
皆さん、結果はいかがでしたか?
ちょっと迷った方、予想が外れた方もいるのではないでしょうか。
①と③は、色や字の太さを変えただけなので、「改善」レベルで不合格、というのは比較的わかりやすいですね。
②の、ユニバーサルデザインはどうでしょう。
着眼点もターゲットも新しいし、合格と考えた方もいると思います。
しかし、ここが「改善」と「改革」の違いなのです。
②はあくまでも、デザインを変えただけ、ラーメン屋でいうと、丼を変えただけと同じ扱いになってしまうのです。
一方④は、ボールペンの意味そのものに新しい役割・技能を与えている、だから「改革」レベルに達して合格になります。
実は、この名刺が出てくるボールペンは、私のクライアントが作ったもので、実際に私も使っています。
このクライアントは、社長と従業員の計2名の小さな会社ですが、この名刺が出てくるボールペンで、合格率1割の経営革新計画の承認を得たのです。
会社の規模に関わらず、「新しいチャレンジ」と認められれば承認がもらえる、これが経営革新のすごいところです。
次回は、1割の壁を超えた、具体的な合格事例について解説します。