経営革新の承認を受けると保証枠が増える仕組みとは?-承認のメリット融資編2

2016.01.22投稿者|カテゴリー|公的資金

保証枠がいっぱいでも借りられる、信用保証協会で利用できる別枠とは

みなさん、こんにちは。

前回は、信用保証協会の保証枠について、無担保貸付では「年商1億円で2000万円」が目安となるという話をしました。

 

銀行窓口で経験のある経営者の方も多いと思いますが、銀行は、中小企業に対する融資では、保証協会付き融資を勧めてきます。

経営資源に乏しい中小企業では、多くの場合は担保も限られるので、プロパーで融資をして万が一返済できなくなった場合のリスクを取らないようにするためです。

 

通常、保証協会の枠内であれば、特別の事情がない限り、銀行は融資をしてくれます。

逆に、保証協会の枠がいっぱいになってしまうと、これ以上保証協会は保証してくれません。

 

一方で銀行はプロパーで貸してくれませんから、実質的にこれ以上の借り入れはできないことになります。

しかし、何もしなければ、どんなに融資を受ける必要性が高くても、保証協会はこれ以上保証枠を増やしてはくれません。

 

保証枠が倍になる、経営革新の承認がもたらす大きなメリット

ただし、中小企業新事業活動促進法(以下経営革新)の承認を受ければ、それだけで、「別枠」を設定してもらうことができます。

  • 企業融資(担保付)=2億円+2億円
  • 組合融資(担保付)=4億円+4億円
  • 無担保貸付=8000万円+8000万円
  • 特別小口保証=1250万円+1250万円

 

つまり、経営革新の承認を受けるだけで、保証協会の保証枠が倍になります。

特にこれは、既に保証協会の枠をフルに利用している会社には朗報です。

思い出してください。

経営革新の承認は、赤字でも受けることができます。

赤字経営で、しかも保証協会の枠もいっぱいなのに、さらに追加融資を銀行に申し込んで、すんなり貸してくれることはないでしょう。

それが、承認企業になると保証協会の枠が増え、保証協会の枠が増えれば銀行はリスクを負いませんから融資を受けやすくなるのです。

 

また、この枠は使わなければ使わないで問題はありませんし、借りなければ利息が発生することもありませんから、いざという時のために枠を増やしておいて損はありません。

 

みなさんの中には、「無担保枠は使っていないから、ウチには枠がまだ十分ある」という方もいるかもしれません。

しかし、ここ数年、融資を利用している場合は要注意です。

 

次回は、実はすでにいっぱいかもしれない融資枠について解説します。

 

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